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採用情報
Recruit
S. T. 営業(建設資材)
東京支店 東京営業部/2010年入社/
工学部 機械サイエンス学科卒
大学では金属加工を学んでいた。「いわば数値ばかりのなかで生きていたようなものですね」とS. T. は言う。岡部への就職では技術職を志望していた。ところが配属は土木資材の営業。予想外だった。土木事業は、そのほとんどが県や市町村、さらにはその先にいる国を主なターゲットにする公共工事だ。「いくら製品が良くても売れるわけではありません」。S. T. は入社後すぐに営業として壁に当たった。そんなとき、事業部長から「お客さまのニーズにあった製品を売るために、まずは話を引き出してこい」
と言われた。彼は当初戸惑いながらも、その言葉を実践しようと試みた。慣れないながらも、訪問先でとにかくお客さまの話を聞く。無言で対面する時間は果てしなく長く感じた。しかし、失敗を繰り返すなかで、次第にお客さまの要望をキャッチできるようになっていった。「営業は数値で表せないところこそが重要なのです」とS. T. 。「お客さまとの日々の会話や関係性を通じて、胸のなかにある声をいかに引き出すか。そこが腕の見せどころなんです」と、彼は笑顔を見せた。
土木事業部の営業として活躍した後、2015年、S. T. は建設資材の営業として東京営業部に異動した。「土木から建材というのはレアケースです。一瞬戸惑いましたが、きっと自分を成長させる経験になると思いました」。彼は気持ちを切り替えた。新しい環境のなかで、いかに自分を成長させるか、個性を発揮できるか、すぐにポジティブな思考に変化していたのだった。
「土木を経験したことを強みにしようと考えたんです。岡部では、両方の営業を経験できることは貴重です。しかし、実際の案件では、土木と建材両方をひとまとめにして工事を進めるケースも少なくありません。
つまり、私は大きな強みを持つことになる」。まさに、大型国際スポーツイベントを数年後に控えるタイミング。いわば、建築業界は勝負どころを迎えようとする時期だった。「土木営業で培ってきた知識と経験は建材でも必ず活きる。実際、お客さまから土木関連の質問をいただくこともあります。土木・建材の両面から提案できることは大きなメリットです」。S. T. は今までの経験をいかに活用して、自身の存在価値を高めるかということに焦点を当てていたのだ。
S. T. は東京営業部への異動後、特に協力業者の人々と密な関係性を築くことに励んだ。工事現場にはさまざまな分野の専門家がいる。多くの方と親しくなれば、いざというときに力になってくれるという思いがあった。「たとえ少しの時間でもコミュニケーションをとって、懇意になれるように努めています。親交を深めていけば、今後のキャリアのなかで、いつかきっと相互に助け合える有意義な関係になります」。彼は営業として、どこまでもコミュニケーションを大切にする。
彼は今、スポーツの大型イベントで活況を呈する建築業界で奔走している。「これは土木でも建材でも一緒ですが、営業はコミュニケーション力につきます。現場に頻繁に足を運んで、お客さまとの意思の疎通を図っていく。突き詰めれば、それが営業の価値だと思います。そうじゃなければ、ネット通販で買えばいいって話になるでしょう?」。彼の言葉は営業の誇りもにじませていた。
岡部は創業以来、フォームタイ、フリーフレーム工法、ベースパックなど多くの新製品を開発し成長してきた。
S. T. は、今後も多くの新製品が開発され、それを次々に販売していきたい想いがある一方、既存の建材製品について、もっともっと知識を増やさなければという現実にも直面している。そんなときに思い出すのが、新入社員当時の経験だ。先輩に、ひとりで行くよう言われた会社で、「帰って勉強してからもう一度来なさい」と諭されたことがあった。「お客さまの質問に満足に答えられなかったことが原因でした。その悔しさから、猛勉強しました。
だから、今も新入社員になったつもりで、建材の勉強を日課にしています」とS. T. 。
営業として常に技術へのアンテナを高くしていなければいけない。「だからこそ、岡部の営業は面白いんです。日々の業務のなかで最新の技術に触れ、吸収する。その積み重ねが財産になり、私の存在価値になっていきます。知識に裏打ちされた私の提案をお客さまが高く評価してくれる。それは、私だから買ってくれるお客さまを増やすことにつながっていくのです」。売上の目標数字を達成しても、現状に満足しない。彼はただひたむきに、視線をあげて、心のまま歩き続ける。
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