TOP/PEOPLE/ E. S. 事業開発

まだ世にない事業を生み出す仕事。
長い年月がかかってもその過程こそがやりがい

学生時代、山の中でよく目にしたフリーフレーム。就活で岡部が作っていることを知り、興味を持ちました。世の中のためになるものを作りたい。常に新しいアイディアを考え続けたい。そんな思いを持って、日々開発に取り組んでいます。

E. S.

事業開発

事業開発室

2021年入社

地域環境科学部森林総合科学科卒

新しい部署でゼロから製品開発

#01

子どもの頃から自然が好きで、大学では木材の研究をしていました。岡部の名前は就活中に知りましたが、山の中でフリーフレームはよく目にしていたので、「あれを作っている会社なんだ！」と、一気に興味を持ちました。森林学科では木材の製品開発に進む人が多いのですが、木材系は家具やフローリングの製作を中心とする会社が多く、ビルなどの建物の構造に関わる部材を取り扱う企業は限られています。でも、岡部なら全国に支店があるし、大きなものを作れるのではないかと、期待が膨らみました。

入社後、最初に配属されたのは技術開発部。その半年後に事業開発室という新しい部署が誕生したのを機に異動になりました。どちらも製品開発を行う部署ですが、技術開発部では既存事業の延長線上の開発が中心なのに対し、事業開発室はゼロから何を作ってもOK。自由度が高いぶん、生みの苦しみはありますが、それ以上にやりがいのある仕事だと思いました。また、技術開発部で一緒に仕事をしていたチームのメンバーがそのまま異動になったので心強く、新しい部署での仕事にワクワクしました。

廃棄物を再利用した「EcoPコン」が誕生

#02

とはいえ、まったくのゼロから事業を立ち上げるというのは難しいので、岡部の主力製品でもあるPコンのリサイクル事業の検討から始めてみることに。コンクリート造の建物を、コンクリートを流し込んで成形する際には、型枠が必要です。Pコンはそれを固定する金具。流し込んだ後は外します。通常は2〜3回使うことができますが、その後は廃棄物として処分していました。これを溶かして再利用することができないだろうか……。それが、新製品「EcoPコン」の始まりです。

EcoPコンを開発するにあたり、2つの壁がありました。1つは使用済みのものなので、樹脂が劣化し強度が落ちてしまうのではないかといった懸念。もう1つは現場から回収するにあたり、職人の方たちにリサイクルの意義を理解していただくこと。
強度の実験は久喜工場に何度も足を運び、現場の意識改革は営業部と連携を取りながら進めていきました。様々な部署の協力のおかげで、企画から約2年が経った今、関東エリアのほとんどの場所でリサイクルの流れが確立。今後は全国で実現できるように、さらなる働きかけに力を入れています。

誰にでもチャレンジができる場を作りたい

#03

事業開発室では、EcoPコンの開発と並行して、社員の誰もがやりたいことにチャレンジできる社内ビジネスコンテスト「Okabe Star Incubation Program(OSIP)」を発足しました。OSIPは社員の方から事業アイディアとその推進者を公募する制度で、現在は毎年一回開催しています。最初の審査を通過した方は、事業開発室のサポートを受けながら事業の肉付けを行います。その後は二度の社内プレゼンテーションを行い、そこで通過となれば、応募から約2年という時間軸で事業化となります。実際に岡部から世に出るまでには大変な道のりとなりますが、いくつもの壁を乗り越え少しずつカタチにしていくことが、この仕事のやりがいだと感じています。

OSIPは今年で3回目を迎えました。これまでに寄せられたアイディアは約100件。日頃、開発には携わっていなくても、自分のアイディアをカタチにできるチャンスは誰にでもあります。こうした機会の場を作ることも、私たち事業開発室の大事な役割だと思っています。まだ公表はできませんが、現在開発中のアイディアがいくつかあります。早く事業化を実現させ、世の中の役に立ってほしい。そんな気持ちで、毎日仕事に向き合っています。

仕事への思い

#04

建設業界で使われるもの、特に岡部の製品である建材は、建物の中にそのまま残るものが多く、リサイクルできるものはそれほど多くはありません。しかし、その中でもPコンのように再利用できるものはあります。サステナビリティ時代、岡部にできることは何か──。事業開発では常に世の中のためになるものを、と考えています。自分たちが作ったもので、世の中をもっと良くしていきたい。それが開発の仕事に携わる私の願いです。

E. S.さんの
とある日のスケジュール

事業開発編

退社後は家でゆっくりドラマ鑑賞をして過ごします。